【本紹介】おいしいもののまわり┃おいしいものは美しい

料理

こんにちはひじこうです。

料理研究家の土井善晴さん著書の「おいしいもののまわり」について読んだ感想を書かせていただきます。

本書は「おかずのクッキング」(テレビ朝日)に連載していたものを修正・加筆したものになります。

食材・調理・道具など「おいしいもののまわり」について一体おいしいとはどいういうことなのか?合計32テーマについておいしいとの関係性をテレビで活躍中の土井さんが思うことを書かれています。

土井節というか強い思いが書かれているので家族に料理をふるまう身としては身が引き締まる思いになります。料理をする人そして料理を始めたい人にお勧めできる1冊です。

まず結論として先に述べますが「おいしいもの」と「おいしいものまわり」は美しいということです。

本の表紙に書いていることそのまんまですが一体どういうことなのかということを解説していきます。

本書でポイントだと思うことが3つあります。

  1. 料理とは作る人と食べる人どちらがメインか?
  2. おいしそうという感覚
  3. 美しい=おいしい

1.料理とは作る人と食べる人どちらがメインか?

食べる人はおいしい!を求める。いろいろなメディア・SNSなどで日々おいしい情報はあふれている、そしてそれを家庭にも求められるように時代は変化している。

しかしそういったおいしい!は外食のおいしいであるので家庭では食べる人のワガママを聞いてはいけません。

料理とは食べる人の体、命を作る仕事であり作る人がメインになります。

食べる人の健康を考えたり、季節を感じさせる食材を使ったり、ハレの日には特別な仕事がある料理を出して楽しませたりと食べる人を愛して料理をしているはずです。

食べる人はきちんと料理と向き合うことで日々の生活の中でしみじみとおいしいを感じるはずです。

体にいいものは、必ずおいしいものだから。

2.おいしそうという感覚

おいしそうということを感じる能力というのは食材選び・調理には重大です。作る人は意識したいことです。

食材は新鮮なものが一番おいしいです、採れたての季節のものは美しく五感で食材のおいしいアピールを感じれると思います。時間が経った食材はエネルギーがなくなり味も栄養も失われていきます。

調理に関しても焼く・混ぜるなどはどこで止めたらいいか、何分やったらいいかとレシピに頼りがちになりますが本来は食材の大きさや水分量・温度によって異なります。

どちらも自分でおいしそうと感じ、その感覚をしっかり身に着けて判断するということが大事ということです。

3.美しい=おいしい

調理で一番大事なことは衛生面です。食べることで健康を損なってはいけません。

作業場所により布巾を分ける、食材によってまな板を分ける。左手は食材を触り右手は包丁を握る。料理が上手な人はきれいなものとそうでないものを明確に分けて調理しています。

そしてひと段落ついたらいったんリセットしてきれいな状態にするということを意識しています。見えないものに対してコントロールを行わなければならないのです。

ハレの日やおもてなしなどの料理は心を込めて行う。それはていねいさを生み、料理は美しくなるのです。

その所作や調理台・料理には美しさを感じるはずです。

以上をまとめると「おいしいもの」と「おいしいものまわり」は美しいということです。


ひじこうの思うところ

・作る人について

作る人のレベルアップとしては

  1. 衛生面
  2. おいしそうの感覚
  3. 美しさ

この順番で意識して身に着けていくのが良いのではないでしょうか。

時間をかけて成長していくものなので愛を持って根気よくというのが大事になると思います。特に美しさとは追求すると限りないです。私は器とかまったくセンスなしなので買うことを躊躇していて成長しておりません。

見ていて厳しいな、難しいなと思いますがあまり重く受け止めないで肩の力を抜いて捉えて下さい。そっと頭の隅においておけばそのうちじわじわと理解してき身についてくるものだと思います。

・食文化について

最近では商品をSNS用に写真を撮った後そのまま廃棄する問題がニュースで見られたり食べる人のワガママは段々エスカレートしています。作る側を知っている人としてはとても悲しいことですが食べるということへの教育が不足しているのかなと思いました。

土井さんがNHK「今日の料理」で塩むすびを披露したのは伝説です。でもそれが日本の食文化・家庭料理の原点でありそれを伝えたかったのだと思います。

これからの日本の食文化が素晴らしいものであるかどうかは食べるということについて子供に伝えていくことにかかっているのではないでしょうか?

それじゃ楽しい料理ライフを!👋🏻

あとがき:その他、紹介しきれませんでしたが、火加減・塩加減といった料理の基本が書かれているのもありがたいし、一番伝えたいであろう日本食文化とお米の関係について土井さんの意見が書かれているので一見の価値がありです。レシピ本ではありませんのでそれだけは気を付けてください。

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